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やさしいが詰まった住宅街の洋菓子店『てとてとお菓子』

小浜の新興住宅地として、たくさんの新築住宅が建設されている生守地区。その住宅街の一角に、『てとてとお菓子』という洋菓子店が2023年5月27日にオープン。

「“てとてと”という店名は、自分の手と家族や恋人などの大事な人の手の間に、自分たちが作ったお菓子があったら幸せだということ。あと、小さなお子さんの歩く様子を表す擬音語『てとてと』。この店は地域の皆さんに育ててもらって、地域密着のお店にしていきたいという思いから、歩み始めたばかりのぼくたちにはぴったりだと思って付けました。」
そう語ってくれたのは、店主の數森洋介(かずもり ようすけ)さん。洋菓子店というと、アルファベット表記のお店が一般的かもしれない。しかし、數森さんは馴染みやすくて、子ども達も覚えやすい日本語の名前をつけたかったそうだ。

店主の數森洋介さん。厨房には出番を待つ新品の機材が並ぶ。

「近所の方も気楽に立ち寄れるやわらかな雰囲気だけど、売ってるものはしっかりした品質のもの。テーマカラーのブルーグレーも、ただのグレーだと高級感が出過ぎてちょっと冷たくなってしまうような気がして、やさしい中にも高級感のある堅苦しくない色にしました。夫婦で好きな色だったというのもありますが(笑)お店では、ぼくが厨房で妻が売り場を担当します。でも、妻も製菓専門学校の出身なので製造のサポートもしてもらいます。」
洋介さんは兵庫県豊岡市の出身。専門学校を卒業後、京都市内のチョコレートとケーキの店で修行を重ねてきた。妻のめぐみさんは福井県美浜町の出身。二人の小浜との縁は、めぐみさんの高校時代の3年間だけ。小浜には2023年3月に引っ越してきたばかり。

二人の柔らかな掛け合いも、お店の雰囲気にピッタリ。

「この場所にお店を構えることになったのは、小浜の工務店に勤める私の同級生のおかげです。私たちに土地を紹介してくれて、店舗のデザインも小浜での暮らしも全面的に協力してくれています。そのトータルアドバイザーともなる友人が小浜にいたから、夢だった自宅兼店舗を建てることができました。この丸い照明も、やさしい雰囲気を店内に灯したいという想いからつけてもらいました。」
めぐみさんは、照明の一つ一つから手描きのロゴマークや看板、什器まで、とても丁寧に想いを語ってくれた。

今富小学校を背にまっすぐ進んだ道沿いの左側。アクセントとなるネイビーのランプもとてもかわいい。

「店のスペシャリテは、マドレーヌやフィナンシェなどの焼き菓子です。いずれは、焼きたてのものも販売しようと思っています。焼きたてのマドレーヌは、外はカリッとしていて中はふんわり。冷やしたものはバターが馴染んでしっとりしたおいしさがありますが、焼きたても本当においしいんです。そういうおいしさもシェフだけではなく、みんなに味わってもらいたいと思っています。もちろん焼き菓子だけではなく、ケーキなどの生菓子も販売します“誰もが知ってるケーキをおいしくする”ことがぼくたちのテーマでもあります。」

お店のロゴマークは、めぐみさんのお姉さんが描いたものだとか。

數森さん夫婦の思いは、常にお客さんの幸せ。入りやすい店内、注文のしやすい定番のお菓子に新たな発見とおいしさの感動。現在制作中の焼き菓子のパッケージも、誰かに渡したくなるやさしいパッケージになるそうだ。小さな子どもが幸せの交換を重ねて育つように、てとてとと歩み始めた小浜の新しい洋菓子店『てとてとお菓子』。店内に詰まった二人の想いがたくさんの手と手に届き、地域の皆さんと共に育っていく姿がとても楽しみだ。

OPEN:2023.5.27 10:00
当日は、臨時駐車場も用意されるようです。情報はこちらのinstagramをご覧ください。

Shop Information
てとてとお菓子
〒917-0027 福井県小浜市生守4-22-1
TEL:090-1395-1309
open 10:00-18:00 closed 木曜・金曜
instagram: tetoteto_okashi

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堀越 一孝

堀越 一孝

フォトグラファー。デザイン事務所UMIHICOの代表。

1982年神奈川県川崎市出身、小浜市在住。 小浜の伝統産業である塗箸の老舗「株式会社マツ勘」で商品企画や広報を行いながら、デザイン事務所UMIHICOの代表をしています。 本職は、フォトグラファー。2014年より写真でまちを元気にする新しい写真の方法『ローカルフォト』を核としたプロジェクトで日本各地をぶらぶらしています。

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