江戸時代の小浜を味わい、未来に思いを馳せる『護松園(ごしょうえん)』

旧古河屋別邸「護松園」一の間

小浜市は、日本遺産『北前船寄港地・船主集落』に認定されていることを知っていますか?
北前船とは江戸時代に、北海道から大阪までを結んだ経済の大動脈として、当時の「動く総合商社」と呼ばれました。その寄港地の一つである小浜市で最も大きな規模を誇ったのが西津長町(現:北塩屋)を拠点とした「古河屋」です。

10月3日(土)4日(日)、その古河屋が小浜藩主などをもてなす場として使用していた、旧古河屋別邸『護松園』が特別公開されます。
福井県の有形文化財でもある『護松園』は、長年一般の方が入ることができない状態になっていましたが、11月から活用に向けた改修工事が行われることとなり、今回の特別公開は改修工事前の姿を見る貴重な機会となります。

その特別公開に合わせ、護松園の文化的価値や歴史、護松園の未来を語るトークイベント『護松園の歴史と未来を語る茶話会』も開催されます。
トークイベントでは、何やら話を聞くだけではないとのこと。“茶話会”というタイトルの通り、お茶菓子が出るそうなのですが、そのお茶菓子がそこらで購入できるものではないということなので、取材をしてきました!

生まれ変わる『護松園』のイメージ画

取材場所として指定されたのは、小浜市立図書館。待ち合わせ場所の扉を開けると、棚にはぎっしりと昔の文献が収められている。本棚に囲まれた中央のテーブルでは、広げた文献を熱心に読み進める小浜市文化課の川股寛享さんと和菓子処の老舗「伊勢屋」の六代目 上田浩人さん。

「これは、小浜藩主であった頃の酒井家の本で、当時の接待時の食事記録などが載っています。“松風”という名前のお菓子は、護松園にぴったりかもしれませんね」と、素人では全く読むことのできない文献を、二人は次々と読み進めながら説明してくれた。
なぜ二人がこのようなことをしているかというと、「護松園」のイベントに向けて、当時小浜藩主が召し上がったかもしれないお菓子を再現するため。藩主が度々訪れた「護松園」のおもてなしの間で、当時のお菓子を味わう。参加いただいた方々に、より深く当時の小浜に思いを馳せてもらうという、なんとも粋な演出!

酒井家文庫所収「文政十年同十一年御献立之記」に記載される 御菓子の翻刻

この文献調査の後、「伊勢屋」の上田さんは店の厨房に戻り、図書館で確認した当時のお菓子名称と、ご自身の先代が残した昔のレシピを見比べ始めた。
「分量などは書いてありますが、味を思い浮かべると本当かな?と不安になりますね」

当時の記録から導き出した伊勢屋のレシピから再現してみる

レシピに書いてある材料を見ながら「餅粉は焼かない。小麦は焼く。そういうところを解読していきながら作っていくしかないですね」と、昔の調理方法をイメージしながら記録にあった「うずら焼き」と「巻きせんべい」に近いレシピの再現を始めた。

「調理道具もなるべく昔あったものでやりましょう。焼き菓子も今とは違って温度が低かっただろうなぁ」と、生地に混ぜる水の割合を変えたり、焼きの温度を変えたり、和菓子を通して江戸時代の小浜に触れる上田さんはとても楽しそうに見えた。

こうして何度も試行錯誤して再現されたお菓子と歴史ある空間を味わう『護松園の歴史と未来を語る茶話会』。自分たちのまちの宝に触れる貴重な機会に、是非ご参加されてみてはいかがでしょうか?

魔法のように美しい形を次々と生み出す職人技。
上田さんが江戸時代をイメージしながらつくったお菓子を是非お楽しみください!

旧古河屋別邸「護松園」特別公開『護松園の歴史と未来に触れる会』

特別公開日時:2020年10月3日(土)、4日(日) 9:30-16:30
場所:福井県小浜市北塩屋6−15
駐車場:(株)マツ勘前駐車場、西津公民館駐車場、西長町多目的広場(山側)
上記駐車場以外はご利用いただけませんので、ご注意ください。

『護松園の歴史と未来を語る茶話会』
 開催日時:10月3日 14:00-15:30 10月4日 10:00-11:30・14:00-15:30(計3回)
 定員:約15名(当日受付)
 スピーカー:下仲隆浩(小浜市役所文化課)・川股寛享(小浜市役所文化課)
       松本啓典(株式会社マツ勘)・嶋田愛梨(株式会社マツ勘)
 参加費:300円(菓子代)
 詳しくはこちら

共催:小浜市役所文化課,小浜市・若狭町日本遺産活用推進協議会,株式会社マツ勘
お問合せ先:株式会社マツ勘 0770-52-5151(担当:松本(専務)・堀越)

SPOT LINK

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です