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夜のまちの駅を屋台が飾った『OBAMA NIGHT LIVING PRAK CARAVAN』

12月の小浜市内に珍しく雪が積もった2021年の12月18日(土)、小浜市まちの駅(以降、まちの駅)で『NIGHT LIVING PARK CARAVAN』と題したクリスマスマーケットイベントが開催されました。
イベント当日の様子をお伝えすると共に、今回の主催であるまちの駅内に店舗を構える「Cafe Seasons」の店主 太田直哉さんと、イベントの運営・装飾を担当した「OPEN OBAMA」のスタッフの方にお話を聞いてきました。

「Cafe Seasons」は、“一口の体験で人の心にワクワクを。人生に豊かさを”を理念とした、菜食料理のおいしさを伝えるグルテンフリーワッフルを提供するプラントベースカフェ。
「自分たちが入らせてもらっているまちの駅で、イルミネーションに合わせたイベントが開催されることを聞き、ぼくらも何かできないかと考えた時、ドイツのクリスマスマーケットのようにブーツ型のマグカップでホットワインと一緒にイルミネーションを楽しむのはどうだろうと思いつきました。でも、自分たちにはイベントをマネジメントしたり、場所を活用する経験がありませんでした。そこで、GOSHOENで開催されていた『OBAMA LIVING PARK CARAVAN』を思い出して、OPEN OBAMAに相談してみました」と今回のイベント開催のきっかけを語ってくれたCafe Seasonsの太田さん。
「OBAMA LIVING PARK CARAVAN」は、2021年の9月から11月まで毎月西津地区の日本遺産である旧古河屋別邸「護松園」を活用した「GOSHOEN」前の空間で開催された移動式のマーケットイベント(こちらをご参照ください)。その企画・運営をしていたのが、小浜のあっちこっちをみんなのリビングにしようと活動するOPEN OBAMA。

Cafe Seasons」の店主 太田直哉さん

イベントでは、外のイルミネーションを生かすようにまちの駅内の照明が調整され、いつもとはちょっと違う雰囲気に。天井には、薄く白い雲のように布がかけられ、OPEN OBAMAのテーマカラーという赤の手ぬぐいを加工したガーランドとともに会場となったフードコートを飾りました。

「まちの駅でイルミネーションを毎年やっていることは知っていました。でも、地元のぼくたちが行くとしても、何かのついでに子どもを連れて外をフラッと見るくらい。だから、建物の中に入る目的となるような理由づくりが必要だと思いました。そこで、クリスマスの一週間前となる開催日を考えて、クリスマスや年末年始にあったら嬉しいと思うリースや植物、雑貨などを販売してくれる方、Cafe Seasonsの販売するホットワインに合う食べものを販売してくれる事業者の方に来て欲しいと。しかも、地元の人に来てもらうためには、すでに小浜市内にファンのいる方でないといけない。ここが難しかったのですが、OPEN OBAMAは地元の有志で作っているチームなので、メンバーのつながりのおかげで実現することができました」とOPEN OBAMAのスタッフは今回の出店者について語ってくれました。

この日の出店者は、いずれも小浜市内で活躍する地元の事業者。会場には「OBAMA LIVING PARK CARAVAN」の代名詞とも言えるコンパクトな屋台が5台並び、屋台にはたくさんの商品が並びました。
イベント最中には、旧知の仲の出店者同士で資材を融通しあったり、屋台の隣同士でお互いのお客さんに商品を勧め合ったり、出店者同士が新たに知り合いになったりと、お客さんだけではなく出店者もマーケットイベントの醍醐味を楽しんでいました。

この日の出店者とOPEN OBAMAスタッフ

・照明を中心としたインテリア雑貨や植物を販売する『PLUS SPOT
・店舗は持たずオーダー制の花屋としてドライフラワーなどを販売する『la brise printaniere
・自家製天然酵母種パンを石窯焼き上げる市内の人気店『石窯パンの郷 こころ
・若狭の食材でつくるイタリア料理店『Arcobaleno
・彩り豊かな変わりもの野菜を生産する『奥井荘一郎さん』

「冬の寒い時期に、室内でこういったマーケットイベントが開催できるなんて、すごく貴重な場所ですね。小浜出身ですが、実は初めて来ました(笑)」と語るお客さんも。
「まちの駅は、私たちの店だけではなくて、食と暮らしを愉しむ雑貨屋の『TEtoKI』が入っていたり、『旭座』もあります。建物も広いので、一体となったらもっと色々とできる可能性があると思います。今回のようにお店単独ではなくて、これからはもっと一緒になって何かをやっていけたら嬉しいです」と話す太田さんの営む「Cafe Seasons」は、2021年の7月からまちの駅で営業を開始。
まちの駅は、福井県内で唯一現存する明治期に建てられた木造の芝居小屋を移築復元した「旭座」と共に、2016年5月にオープン。海にも近く、観光案内所を備えた三丁町をはじめとする小浜西組重要伝統的建造物群保存地区へも近い、小浜の大切な観光拠点のひとつです。

外のイルミネーションと同じく、イベントはまちの駅内に明るい光を灯しました

「今回お話しをいただいた時、まちの駅にショックを与えたいと思ったんです。ショックと言ってもネガティブなことではなくて、ここでこんなこともできるのか!楽しいね!という変化と驚き。小浜のまちの駅は、こんな使い方もできるという新しい発見とイメージを作ることが、今回の目標でした。魅力的な出店者やお客さんに出会えて、デザインの力でいつもとは違った見え方を作り、ワクワクする場を作る。場のイメージは変えていけるものだと思っています」とOPEN OBAMAのスタッフが話す通り、この日のまちの駅フードコートには、窓際でホットワインと料理を楽しむ人、出店者と楽しく話す人、会場の雰囲気を写真に撮る人など、いつもとは違った風景が広がっていました。

イベントでは、温かな室内でこの日限定の食事をしながら綺麗なイルミネーションを楽しむことができた

「OPEN OBAMAのみなさんのおかげもあって、今回のイベントでフードコートの新たな使い方を提案することができたのではないかと思います。今でも学生が勉強をしにきたり、親子連れがのんびりするのに使ってくれたりするのですが、何をしてもいい空間だからこそ“なにをする空間”なのか分からないという意見を耳にすることがあります。だから、ぼくらのお店を心地良く使ってもらうためにも、分かりやすくエリア分けをするなど、少しづつ地元の人にも来てもらいやすくなるような変化を、運営会社の株式会社オーイングに提案させていただいたりして実現できたらと思います。今回はその第一歩になったかもしれません」と太田さんが話すように、多くの可能性を持つまちの駅の活用は、まだまだこれから。

いづみ町の商店街拡幅工事も完成に近づき、これからまちの駅は、小浜市民にとってどんな存在になっていくのでしょうか。
今回お話を聞いた両者とも語ってくれたのは、“変化”が必要だということ。どうしても時期が限られてしまう観光拠点としてだけではなく、地元にも愛される変化が、まちの中心を面白くしていくことを期待していきたい。

photo:OPEN OBAMA

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