今回取材したのは、小浜駅正面の通り沿いに建つ精肉店、「肉の辻彦」。店の扉を開けるとすぐ、新鮮なお肉がずらりと並んだ大きなショーケースが目に飛び込んでくる。
取材に応じてくださったのは木村りつ子さん。「肉の辻彦」は木村さんご家族で経営している。
店名の由来は、この店を立ち上げた辻井伊之彦さんの名前からとったものだという。木村さん達が店を継いだ後も、地元で通っていた馴染み深い名前をそのまま残したところに、常連客の気持ちを大事にしている優しさが見える。
お店で取り扱うお肉はほとんどが国産品。その中でも注目するべきは、全国的にも知られる福井の銘柄牛・若狭牛だ。
実は、「肉の辻彦」は若狭牛を直接買うことのできる小浜市唯一の精肉店なのだ。普段やってくるお客さんはやはり地元の方々が多いものの、この若狭牛を目当てに小浜市外から足を運ぶ人も少なくない。さらには福井県内に留まらず、京都や大阪からのお客さんも何度か訪れたことがあるという。
精肉が並ぶショーケースの隣では、コロッケやメンチカツ、ポテトサラダといった総菜品が販売されている。さらに嬉しいことに、平日の昼間と夕方には揚げ物商品をその場で揚げ、あつあつの状態で提供してくれるのだ。小腹が空いた学生に、夕食のおかずにもう一品が欲しい家庭に、お弁当のちょい足しに大人気のようだ。
このサービスについて木村さんは、「揚げ物を一から作るのって、調理から片付けのことを考えると億劫になるじゃないですか?だからこういうサービスがあったら忙しい人達も助かると思って」と話した。それから続けて、「電話で言ってくれれば、その時間に揚げたてをすぐお渡しする、とかもできますよ!」と笑顔で話してくれた。
揚げたて和牛入りコロッケとメンチカツ地元の方も県外からお越しの方も、ぜひ一度はこの温かい「肉の辻彦」でのお買い物を楽しんでみてください!
福井県立大学 田中佑布子
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