今回は伺ったのは若狭塗職人の「古川若狭塗店」古川勝彦さんだ。
以前は自動車関係の仕事をしていて今の仕事とは全く無縁の職業だった。しかし、父親の若狭塗が途絶えるのはダメだと勝彦さんは思った。そこで父親の若狭塗を継ぐために戻ってきたという。
勝彦さんは最初父親の作品を真似していた。そのおかげか最近は近隣の職人さんから父親のものに似てきたと言われるらしい。自身もそれはうれしいと言う。
勝彦さんの作品は赤や黄を基調とした若狭塗だ。若狭塗りと言えばこれ!と感じさせてくれるものがある。
若狭塗りは貝や卵の殻、松葉、檜葉などを模様を塗りと研ぎを繰り返して浮かび上がらせる技法であるためとても個性が出る。素人目には分からないが勝彦さんは父親のものは見ただけでわかるらしい。長い間父親の作品を見てきたからこそのことだと思う。
父親から受け継がれた部分を残しつつ勝彦さんの個性ある若狭塗はとても美しく感じた。
福井県立大学 広川翔太
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