WAKASA RENOVATION STANDARDとは
住宅や店舗だけではなく、公共空間でも空き物件が増える時代において、その存在をどうまちの資産と捉えていくことができるのか。
すでにあるものをどうしたら、価値あるものとして生まれ変わらせることができるのか。
若狭には、古代から都の食文化を支え、文化を運ぶ交流の道だった「鯖街道」がもたらした全国でも稀な高濃度の往来文化遺産群があります。
その日本遺産にも認定される歴史的価値のある地域で、リノベーションを用いた新たな価値づくりに取り組む人がいます。
リノベーションは、空き物件の解消だけではなく、新たな仕事やエリアの課題を解決する未来への動き。
リノベーションには、クライアントの生き方や思いがそのまま表現されます。
若狭で展開されるリノベーション文化を、『RENOVATION STANDARD』としてレポートします。
WAKASA RENOVATION STANDARD レポート一覧
海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群 ~御食国若狭と鯖街道~
日本海にのぞみ、豊かな自然に恵まれた若狭は、古代、海産物や塩など豊富な食材を都に送り、朝廷の食を支えた「御食国」のひとつ。御食国の時代以降も「若狭の美物(うましもの)」を都に運び、京の食文化を支えてきました。
「鯖街道」と呼ばれる若狭と都とをつなぐ街道群は、食材だけではなく、様々な物資や人、文化を運ぶ交流の道でもありました。
朝廷や貴族との結びつきから始まった都との交流は、「鯖街道」の往来を通じて、市民生活と結びつき、街道沿いに社寺・町並み・民俗文化財などによる全国的にも稀有な多彩で密度の高い往来文化遺産群を形成しました。
「鯖街道」周辺地域を歩いてみると、古代から現在にかけて1500年以上続く往来の歴史と、伝統を守り伝える人々の営みを肌で感じることができます。
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