せっかく小浜に暮らしているので、一度は書いてみたかった全国生産量一位の地場産業でもある「箸」。
敦賀以北の嶺北に住んでいた時、必ず「眼鏡」関係の職業に就いた友人が一人はいたように、小浜では「箸」関係に就かれているママ友に何人にも出会いました。家庭で仕事ができる内職率高し!
なので、いつか「箸」ネタを書いてみたかったんです。
箸の寿命って、考えたことありますか?私の聞いた話では、1年くらいが目安のようです。小浜に暮らすまで、お恥ずかしながら、我が家は箸が折れるまで使い続けていました…。苦笑。
また小浜では、「箸は何かしら頂くから買ったことないわ。」という声も。こんなまち、全国で小浜だけですよね。
小浜では、毎年8月4日の箸の日に、「箸まつり」が開催されています。私も3年前小浜に来た時、8月4日に家族全員分のお箸を新調し、古いお箸は供養してもらいました。そう!捨てることがちょっと難しい箸。捨て方に悩んでいる人もいるのでは?その日は、小浜のお箸が集まる「箸のふるさと館」で、お箸供養と共に、お箸が半額で買えるのです!
主婦の私は大興奮で箸を選んだことも懐かしく(笑)。 今では毎年、箸の日に新調するようになりました。
そんな、小浜市内にいくつもある箸屋の中で、今回は大岸正商店をご紹介したいと思います。
大岸正商店の3代目、大岸俊介社長は6年前に東京から小浜にUターンされました。現在はご夫婦で経営されているのですが、二人とも異業種からの伝統産業である箸業界に。コロナ禍でありながらも創業50年にして30代の社長に世代交代し、それをきっかけに新しいお箸を出されました。
大岸正商店は、ご家族経営の小さな箸屋です。浅草や京都など、観光地のお土産物屋さんを中心に商品を卸しているそうです。貝や桜模様がデザインされた煌びやかなお箸は、外国人観光客に人気が高く、よく売れていたそうなのですが、コロナウイルスの影響で外国人観光客が激減。そこで国内需要を取り込むため、シンプルな色箸を企画することになったそうです。
商品企画が進んでいく中、私にも色箸のサンプルを見せてくれました。サンプルは約10色程。
好きな色と嫌いな色を教えてと言われ、素直に私は「黄色(MIKAKUレモネード)が好きで、紫(なすのおひたし)が選ばないかな~」と。主人は「俺はグレー(そば)が好きで、オレンジ(キャロットラペ)は選ばない」と伝えました。見事に男性が選ぶ色と女性が選ぶ色が分かれました。
色箸を開発するときは、人気の色だけ数種類に絞って展開するのではなく、あえて一見人気のなさそうな(!)色も入れて、10色くらいで展開するのだそう。たくさんの種類の中から選べることで、人気の色はより売れるし、一見人気がなさそうな色も売れる傾向にあるんだそうです。実に面白い。
パッケージのイラストは、ゆるりとしたテイストの作風で人気のイラストレーター・ハルペイさんがデザインしたそうなのですが、たまらなくないですか??今風で言うならば「えもい」って言うんですかね(笑)。私、猫村さんや、ださかわなものが好きなので、このイラスト、私にはたまらんです。
さらに、今年中にまたまた新商品を出されるそう!
私は今、3種類のお箸を毎日食器に合わせて選んでいます。食器に合わせて選ぶことで、お皿に盛った料理の色彩が変わり、より美味しく見える気がします。また、朝から頑張るぞモードや、今日はゆっくりしようなど、その日の気分でお箸の色も選ぶようになりました。
さらに、お友達が来てくれる時は、取り箸も若狭の塗箸でお迎えしています。取り箸は、料理が取りやすいように先の細いものを選んでいます。
また、息子のファースト箸として若狭の塗箸を購入しましたが、嶺北の友人やいとこ達にプレゼントすると、「小学6年生まで、プラスチックのお箸しか使わせたことなかったわ。子どもの箸はプラスチックが当たり前だと思っていた。子どもにも木のお箸っていいね。」と、プレゼントする度に言われます。
きっと、私も小浜に住んでいなかったら、息子にはプラスチックのお箸を使わせていたと思います。
プラスチック箸ではなく、木のお箸で食べる。それは安全なだけではなく、手に持った時の感じがしっくりときて、味の違いも子どもたちは感じると思います。
最近は「食育」ならぬ「箸育」という言葉もあるそうですが、私も子どもを持つ母となり、子どもの時から木のお箸で食べることは大切だなと感じています。
この『MIKAKU』は、子ども箸もありますし、自宅の食卓だけでなく、給食のお箸も本物のお箸を子どもたちにぜひ使わせてみてください。(最後のメッセージは小浜市民以外の方に伝えています。(笑))
小浜に来ると、お箸の種類がとても多いので、色だけでなく、長さや、形(六角形や三角形もあります。)箸先の形状も、本当に様々なので、選ぶのも楽しいですよ。
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