「うちの玉ねぎを食べたら他の玉ねぎじゃ物足りなくなるよ!」
今回の収穫祭を企画した「株式会社今富の宝」代表の赤尾嘉則(あかおよしのり)さんが教えてくれた。
赤尾さんは収穫祭が開かれた木崎にある約1.5haの畑で年間約45tもの玉ねぎを育てている。主に小浜中央青果へ卸したり、個人客に直接販売しているが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響による飲食店の営業自粛等で例年に比べて、特に加工用玉ねぎの需要が減少してしまった。
そこで、廃棄になってしまう可能性のある玉ねぎを収穫してもらい、地元で出来る旬の玉ねぎの味を知ってもらおうと昨年から6月末に収穫祭を実施している。2回目の開催となった今年は、昨年参加者からの多数問合せや開催希望の声があったことから、6月26日(土)・27日(日)に開催された。家族や友人同士での参加など地区内外から多くの人が訪れ、2日間で800袋以上の玉ねぎが収穫された。
赤尾さんは、将来的には畑のある今富地区の他の農業者とも一緒に「ふるさと祭り」のような形で収穫祭を開催できると良いと考えている。今回は畑の近くに会社を構え、農業機械や資材などを取り扱っている「小浜ヤンマー株式会社」に声をかけ、1袋500円の玉ねぎ詰め放題ができる玉ねぎ収穫祭と共同開催の形で、農業機械展示も実施した。
昨年に引き続き、今回も新聞折込チラシなどを見て訪れたという方も多かった。昨年夫婦で参加して今年は娘さんを連れて参加された方は「昨年参加して、今年も開催されるのを楽しみにしていた。収穫した玉ねぎは家の前に干して食べたり、お友達にあげたいと思う」と教えてくれた。
お母さんと一緒に来た男の子は袋に詰めれないほどの玉ねぎを一生懸命に袋に入れ、袋からこぼれている様子も楽しんでいた。
玉ねぎには、実は2,30もの品種があり、赤尾さんは生食用や加工用など複数の品種を育てている。赤尾さんの主力品種「七宝甘70」という品種は11月頃に植えて冬を越えることで甘みを増し、特に甘みが強い品種で、ぜひ味わってもらいたい。白米の上に薄皮を剝いて、バターにしめじ、ベーコン、コンソメを少々入れてつくる「玉ねぎの炊き込みご飯」がオススメと赤尾さんは教えてくれた。
今回、共同開催となった農業機械展示を行った小浜ヤンマーの浦谷和稔(うらたにかずとし)さんは、「地域の方をはじめ、特に小さい子にトラクターなど農業機械に興味を持ってもらえると嬉しい。また、こういった地道な取組の積み重ねで地域の担い手が増える可能性があるのではないか。」とトラクター試乗を楽しむ子どもたちを眺めながら、初めての取組の手応えとこれからの期待を話してくれた。
昨年同様、収穫祭の2日間は畑の前の道路も封鎖してイベントは開催された。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から実施には至らなかったが、キッチンカーなども呼びたいと考えていたそうだ。
来年以降も輪を広げて収穫祭を開催したいと考えている赤尾さんは、「収穫祭をきっかけに地域で育てられる作物の魅力を1人でも多くの方に知ってもらい、誇りに思ってもらうことで地産地消を促したい。」と玉ねぎ畑を眺めながら、地域への想いを語ってくれた。
キッチンカーなどが並び、地区の収穫を楽しむ人で賑わう風景が広がっていくのが今から楽しみだ。
赤尾さんの玉ねぎが食べたい方は是非!下記までご連絡を!
株式会社今富の宝
〒917-0025
福井県小浜市木崎32-23-1
070-5060-8299
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