「食べる・遊ぶ・つなぐ」の3つのコンセプトのもと、地域住民のみならず、県外からの観光拠点になっている。今回の記事では国友さんからお聞きした内容をもとに、「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」の魅力について紹介する。
食べる
1階に持ち帰りのお寿司が楽しめる「とれとれ寿司」、コーヒーやソフトクリームなどの軽食でホッとできる「SOTOMO Café」。2階には小浜の地魚などを味わうことができる「海幸苑」と、飲食スペースが充実している。
海幸苑からのオーシャンビューは本当に気持ちが良い。地魚を使った料理は、全ての料理にサバが使われているサバ定食などどれも趣向を凝らしたものばかり。国友さんのおすすめはヤガラ、カワハギなど。1月~3月には「牡蠣小屋 蘇洞門倶楽部」が展開され、「若狭かき」を求めて毎年多くの人々が訪れる。
遊ぶ
日本海沿岸の断崖をめぐる「蘇洞門めぐり」。
6kmほどのコースで航海時間は約1時間ほど。シーズンは波が穏やかな7~8月がベスト。また、通常のコースとは異なる特別便が運航されることも。さらに、当日の波の状態が良ければ、奇岩に上陸することも可能だそう。
ターゲットは主に50~60代の高齢者。「地元の方々を中心にもっと日本海の迫力や蘇洞門の魅力を伝えていきたい」と話してくれた。
つなぐ
「若狭塗箸」や「若狭和紙」などの伝統工芸品、「若狭うるしダルマ」など小浜らしさを感じることのできる商品が多く取り揃えられている。
コンセプトとしてあげられている「つなぐ」にはお客さんとスタッフ間の会話であったり、お土産として誰かに渡す際の会話だったりというコミュニケーションの意味合い合いが込められているそう。
店頭には工芸品の他にもサバのへしこや、小鯛の笹漬け、地酒など福井の名産品も多く取り揃えている。
「このへしこは日本中どこを探してもウチでしか味わえません。店で製造して直販していますので」と、国友さんは胸を張って紹介してくれた。
これからの若狭フィッシャーマンズ・ワーフ
「若狭に訪れた際には最後に必ず寄ってもらえる場所にしたい」と国友さんはおっしゃっていた。また、もっと地元の方々に認知され、多くの人が訪れる場所にしたいとも。
観光地であるからこその悩みで、土日の客は多いがどうしても平日にはその数が減ってしまうことも課題の一つとしてあげていた。それらの課題を克服するべく、SNSなどのツールも利用しながら、地元の客層を中心にもっと若狭の代表的な観光拠点として成長していきたいと語ってくれた。小浜らしさがギュッと詰まる「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」、さらなる盛り上がりが楽しみでならない。
ちなみに国友さんのおすすめは柚子風味のサバ缶で、肉厚なサバのさっぱりとした味わいが楽しめるそう。
取材:福井県立大学 惟村晴太郎 澤川北 武藤響子
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